「ナショナルサイクルルート徹底解説・展望と課題」
日本を代表する「ナショナルサイクルルート」の3ルート決定を受けて、自転車活用推進研究会では1月29日、東京・南青山のOVEで国土交通省担当者に推進の方針、そして3ルートの地元担当者に話を聞きました。
最初に国土交通省 自転車活用推進本部事務局 大野昌仁次長が推進に向けた考えとして▼誰でも走れる環境▼受け入れ施設▼地域の魅力を取り込むこと▼情報発信――が必要と話しました。そのうえで、ルートを決めて徹底的に整備することが第一歩、民間と行政が連携して計画を継続することが大切だと強調しました。
続いて3ルートの担当者から説明がありました。
●「しまなみ海道」愛媛・広島それぞれの担当者の説明
E-BIKEを尾道と今治に40台を配置。4カ月超で1200件の利用があった。内訳は20%が海外旅行者で増加中。世界に知られている証しとも言える。サイクリスト宿泊複合施設も定着。今後は長く宿泊してもらうために島をむすぶフェリーを利用し自転車で島を楽しむことや、古民家を活用し「しまなみ海道」周辺の滞在拠点づくりを目指したい。
●「ビワイチ」滋賀担当者の説明
最初に「ビワイチ」を受け入れる県民意識があり民間主導の整備ができた。上級者向けルートはバイパスを含む車道を設定。初・中級者向けは場所によって集落内をゆっくり走るようにした。観光案内を含む「ビワイチ」アプリのダウンロード数が3万件。事業として自活できるようにしたい。
●「つくば霞ヶ浦りんりんロード」茨城担当者の説明
地元新聞が「自転車道 日本一へ」という正月特集を掲載。県内は大変に盛り上がっている。つくば側は鉄道廃線跡の駅舎を休憩所として利用し、インバウンドを意識しリニューアルを進める。星野リゾートが土浦に開業するなどサイクリストに優しい宿泊施設が拡大中。イベントも続々行われる予定。
〈文作成:佐藤隆/編集責任:小林成基〉
- 登壇者
- 大野 昌仁(おおの・まさひと)さん
- =国土交通省 自転車活用推進本部事務局 次長
- ①しまなみ海道サイクリングロード(広島県、愛媛県)②ビワイチ(滋賀県)③つくば霞ヶ浦りんりんロード(茨城県)
- 日時
- 2020年1月29日(水)18:30〜20:30(受付18:00〜)
- 場所
- ライフ・クリエーション・スペース OVE南青山
- 東京都港区南青山3-4-8 KDXレジデンス南青山 1F
- 地下鉄「外苑前」駅1a出口から、青山通りを渋谷方面へ。南青山三丁目交差点を左折し、直進。最初の信号のある交差点を右へ(角のSKI SHOP JIROが目印)。坂の途中、青山迎賓館の向かい。約600メートル・徒歩約8分。
- 会費
- 自活研会員500円(非会員3000円)
- 閉会後の懇親会
- ⚠️懇親会は別会場で20時30分頃から、参加費実費精算です。