自転車活用推進研究会


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自転車ヘルメット委員会 全国実態調査


着用率 全国平均11.2% 首位は愛媛県 13歳未満は63.1%

自転車ヘルメット委員会ではこのたび自転車ヘルメットの着用状況や意識についての全国実態調査を実施しました。着用することにより自転車乗車中の死亡・重傷事故を減らすことのできるヘルメットですが、最近は多くの子どもが着用している一方、中学生以上大人での着用はごく一部にとどまっています。昨年433人が自転車乗車中の事故で亡くなり、そのほとんどはヘルメットをかぶっていませんでした(2019年警察庁データ)。

これまで都道府県別や性別年代別の着用率データが公表されたことはおそらくないと推察されるため、これを把握し公表することによりいろいろな場での議論を促し、少しでも多くの人がヘルメットを使って、死亡・重傷事故が減ることを願っています。コロナ禍の影響もあり、世界的に自転車活用が進められています。日本でも健康や環境を考え、3密を避けたいと思う人たちが、新たに自転車に乗り始めたり、従来以上に乗る回数や距離を増やしたりする傾向が出てきました。だからこそ、安全運転を徹底し、万一の場合に生命を守り、医療機関への負担を増やさないためにも、あらためてヘルメット着用の大切さを啓発する良いタイミングであると考えます。

自転車活用推進研究会 事務局長 内海 潤のコメント

クルマのシートベルト装着が義務化されてから死亡率が大きく下がったように、自転車事故で亡くなる方を減らすためにヘルメットも義務化すべきという考え方があります。実際にオーストラリアやニュージーランドでは義務化されましたが、それによって自転車利用者が約3割も減ってしまったので、自転車の利活用を推進する国々では義務化していません。家の鍵掛けと同様にリスク回避のため、あくまで本人の意志でかぶってもらいますが、警察庁のデータでは自転車事故死者の6割強が頭部損傷で亡くなっており、団長安田をはじめ「ヘルメットしていて助かった!」という方は大勢います。とりわけ将来のあるお子さんたちには親が責任を持ってかぶらせてください。今回の調査では愛媛県の装着率が全国で最も高いという結果になりましたが、確かに松山を訪れると老若男女が街なかでヘルメットをかぶって走っており納得感があります。今後は低い調査結果だった自治体が装着率アップを目標とするキャンペーンを展開するなど意識向上に活用してもらえると良いと思います。

自転車ヘルメット委員会とは……

事務局である馬場誠さんがヘルメット着用啓発のため、自転車好きでヘルメット着用は必須と考える著名人、増田寛也(元総務大臣)・三浦雄一郎(プロスキーヤー)・疋田智(テレビプロデューサー)をはじめとする7氏に呼び掛け、2015年に自転車ヘルメット委員会を発足させました。発足時に記者発表会を行い、その後、「自転車ヘルメットかぶろうアイデアコンテスト」を実施。上野警察署から依頼を受け台東区の自転車交通安全イベントにも参加しました。

馬場さんは2006~16年に自転車業界で働き、世界的なスポーツ自転車メーカーである米国スペシャライズド社の日本法人や日本最大級のスポーツ自転車専門チェーンであるワイズロードを展開する株式会社ワイ・インターナショナルの代表を務め、現在はフリーとなり自転車関係のプロジェクトを主宰しています。